姪っ子の通う小学校でe-learningシステムの運用が検討されていると聞きました。導入予定のeラーニングシステムを聞くとclassroom(google for Educationが無償提供するwebアプリケーション)とのこと。
面白そうなので、その他の無償で使えるアプリケーションも調べてみました。
e-LearningとLMSの違い?
そもそもe-Learning systemとLMS(Learning management system)の違いは何なんでしょう?
wikipediaで調べたところ
eラーニングシステムとは、eラーニングを実施するための情報システムであり、おおまかには、「教材・学習材」と「学習管理システム」 (LMS, learning management system) から構成されている。
wikipedia 「eラーニング」ページ より引用
という解説がありました。コンテンツまで含めた物を「eラーニング」、コンテンツを管理するソフトウェアが「LMS(Learning Management system)」となる様ですね。
私の理解力が悪かっただけ、単語の示している通りの説明ですね。
通常、コンテンツはそれぞれの会社やスクールの物をカスタマイズしたいというニーズの方が多いと思います。
ですので「LMS」が無料で使えて、コンテンツとなる学習教材を自由にカスタマイズできるかというのがポイントとなりそうです。
オープンソースのLMS(Learning Management System)
試しにGoogleで「e-Learning 無料」「LMS 無料」と検索してみました。
ヒットするのは、いわゆる入口(初期数ヶ月や数アカウントまで)が無料で期間終了後サブスクになっていくタイプが大半みたいです。
私が以前から知っているオープンソースのMoodleの情報もあまり出てきません。。
「オープンソース eラーニング」で検索でやっとそれっぽいページ(株式会社ユニラボが運営しているアイミツというホームページ)が出てきました。
3つのオープンソースのLMSの情報が掲載されています。(もう一つ「moca」というサービスが紹介されていますが、こちらはオープンソースをベースとした有料のサービスなので割愛します。)
以下に3つのサイトの特徴をまとめました。
サービス名 | 特徴 | 拡張性 | 日本語対応 | 参照ページ |
---|---|---|---|---|
Moodle | おそらく世界最大のオープンソースのLMS。日本でも大学を中心に導入されており、日本語の解説もそれなりに充実しています。 私も途上国でボランティアしたときに構築したことありますが、UIはある程度直感的でプラグインも充実してます。wordpressが構築できる人なら十分使いこなせるシステムだと思います。 | ◎ | ○ | moodle : https://moodle.org/ 日本ムードル協会 : https://moodlejapan.org/ |
iroha Board | シンプルな構成だが、必要な機能は揃っている感じ。 機能が絞られているため、無理なく導入できそうな印象が持てる。 デザインや機能追加(おそらくプラグインはない?)はソースを編集して改修する必要がある。 日本の会社が開発しているので、困ったときに頼りになりそう。 | △ | ◎ | https://irohaboard.irohasoft.jp/ |
Canvas | ホームページを確認する限り、日本語のメニューが無いためハードルは高そう。解説動画などを見た感じUIや機能は充実しており、かなりハイクオリティなLMSが構築できそうな印象です。 | ○ | △ | https://www.instructure.com/canvas |
ちなみに、英語で「LMS open source」で検索するとこちらのように数多くのオープンソースのLMSの情報が出てきます。
これらのサイトは基本的にソース無償提供なので自分で環境設定(サーバーやDB(データベース)構築する)ことができれば無料で運用できます。
webサーバーやDBといったツールもオープンソースを利用できるので、考えなければいけないのは物理的な機器やネットワーク構築、セキュリティ対策のコストくらいですね。
このれらの点は低価格のレンタルサーバーを利用すればコスト抑えていけそうですね。
ちなみに以下は、私の利用しているレンタルサーバーです。かなり低価格のプランもあるのでおすすめです。
無料のLMS Software System
LMSのソースだけでなくサーバーやその他のアプリといったシステム全体が無料の物というサービスもあります。
その代表的な物がGoogleのClassroomですね(Google Workspace for Education Fundamentalsが教育期間に限り無償提供)。
参照:Google for Education サービスガイドより
セキュリティの強化や数百人規模の大規模なセッションをしたいような場合はアップグレード版の利用が必要みたいです。
教育者向けのトレーニングプログラム(無料)も提供されています。(詳しくはこちら)
英語で検索したらgoogle以外のシステムについてもいくつか出てきました。
参照:5 Best Free LMS Software Systems for Online Teaching
ちなみにGoogle以外で日本で有名なところはAppleの提供するiTunes Uですがこちらはサービスの終了と新サービスへの移行が発表されています。(詳しくはこちら)
まとめ
ついに日本にもデジタル庁なるものが誕生する模様。その中でも「教育のデジタル化」が掲げられており、教育現場のICT導入が強化される様です。
いよいよ本格的に、学校教育においてもデジタルコンテンツを作成・管理・活用する力が重要になってきますね。
どんな形であれ、子どもたちに、より価値のある教育が提供されるようになるとよいですね。
個人的にはMoodleやClassroom (Google for Education)は気になります。
暇を見つけてレンタルサーバー内へのMoodle構築やGoogle Workspace for Educationのトレーニングをやってみようかな。
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